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ちあきの星空コラム 田中千秋(たなかちあき)

第11回 プラネタリウムを見る

梅雨空・・・星が見られない

毎年6月は梅雨時ですからあまり星空は望めませんが、こうした時期にはぜひ星座のことを覚える強化月間にしていただき、本物の星空の代わりにプラネタリウムの星空で星座などの知識を得たらいかがでしょうか。
プラネタリウムは、つくば周辺ではつくばエキスポセンターがもっとも有名で、日本に数あるプラネタリウムの中でも最大クラスの立派な施設といえます。
そのほか、茨城県内をはじめ、首都圏の主要なプラネタリウムを表に掲げておきましたので、出かける際の参考にしてください。

プラネタリウムで見る星空

どこのプラネタリウムでも番組のはじまりは夕空からスタートします。太陽が沈み、だんだんと暗くなるうちに西の空は夕焼けで赤く染まり、やがて星がひとつふたつと見え始め、星数が増してきて満天の星空となります。
このあと、解説者が、星座を指し示し教えてくれるところもあれば、宇宙のことなどをテーマに沿ってスライドなどを使って解説してくれるところもあります。
いずれにしても宇宙や星空の不思議なことがらについて、プラネタリウムを訪ねるたびに少しずつ知識となって身に付けることができますので、子供の探求心を育てる良い教材であることはたしかですが、大人にとっても忘れかけていた星空へのあこがれを呼び戻すような新鮮な気持ちを持つことができることでしょう。きっと心がはずむこと請け合いです。

プラネタリウムの星空は、本物の星空にかなり近いリアルな印象を受けますが、さらに、解説者によって矢印などの形をしたポインターで指し示して星座の解説などえを受けられますので、星の固有名や星座の形状などを覚えるのには本物の星空よりも便利で、他のものには代え難いすばらしい装置がプラネタリウムだといえます。
星座の解説にギリシア神話の物語なども加わることが多くて、ロマンチックな雰囲気もかもし出してくれます。

プラネタリウムの番組は、たいていのところが3か月おきに内容を入れ替えて、四季の季節や星空の変化に対応した番組づくりをおこなっています。つまり、1年間に4回プラネタリウムに出かけると四季の星空を満喫できることとなります。もちろん、それ以上、何度も通って星空の情報をたくさん仕入れることは楽しいことといえますが、これは利用する方々の好みや性格によるところとなります。
まだ一度もプラネタリウムを見たことがない方がいらっしゃいましたらだまされたと思ってぜひ出かけてみてください。きっと納得していただけるものと確信しています。

6月の星空

6月の星図

↑クリックすると、星図が変わります。

この星図は、(株)アスキー、(株)アストロアーツの許諾を受け、天文シミュレーションソフト
「ステラナビゲータVer.5」から出力し、加工したものを使用しています。

〔つくばエキスポセンター〕
筑波研究学園都市の中心部、中央公園に隣接してあります。
来年秋にはつくばエクスプレスも開業し、その終点つくば駅からは徒歩で3分程度の至近距離となります。

〔ニート彗星〕
先月のコラムでご案内しました彗星が予定どおり見えました。
写真は5月11日に龍ケ崎市内竜の子山で撮影したものです。

プラネタリウム館のごあんない

下表につくばやそのほかの代表的なプラネタリウムを掲げておきます。各地のプラネタリウム館はそれぞれ違ったプログラムで運営されていますので、お出かけの際は投影内容、投影時刻それに休館日などを事前にお問い合わせになって、お出かけください。

館の名称 場所 料金 連絡電話番号
つくば
エキスポセンター
305-0031
つくば市吾妻2-9
大人 700円
小人 350円
029-858-1100
日立
シビックセンター
317-0073
日立市幸町1-21-1
大人 510円
小中学生等 310円
0294-24-7731
千葉
白井市文化センタープラネタリウム
270-1422
千葉県白井市復1148-8
大人 310円
小人 150円
047-492-1125
東京
池袋サンシャインスターライトドーム満天
東京都豊島区東池袋3-1-3 大人 800円
こども 500円
03-3989-3546
神奈川
横浜こども科学館
235-0045
神奈川県横浜市磯子区洋光台5-2-1
(入館料を含む)
大人 1,000円
小学生 500円
045-832-1166

2004年6月7日

田中千秋氏の略歴

田中千秋(たなかちあき) 男
1953年大分県生まれ

子供の頃、オリオン座の日周運動に気がついたことから星に興味をもち、その後、中学生時代に天体望遠鏡を自作して天体観測や天体写真撮影を始め、以来、現在まで天体写真を継続して撮り続けている。
この間、各天文誌の天体写真コンテストに入選。天文雑誌での天体写真撮影の啓蒙記事を幾度も連載、また、天文雑誌「星ナビ」の前身である「スカイウオッチャー」誌でのフォトコンテストの選者もつとめた。
最近は、各地の星まつり等における天体写真コンテストの選者をつとめたり、天体写真教室や観望会の講師をつとめるかたわら、仲間と共同で建設した天体観測所(千葉県鴨川及び長野県東部町)や神津牧場天文台(群馬県下仁田町)に天体観測に出かけている。
主な著書に、「図説天体写真入門」、「図説天体望遠鏡入門」(いずれも立風書房刊)がある。
茨城県龍ヶ崎市在住。