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つくばでバードウォッチング 片山 秀策

第33回 カラスの巣立ちビナに注意

5月末から6月始めは、エサを運ぶ鳥の姿を多く見ることができましたけれど、最近は子連れや色の淡い若い鳥を頻繁に見かけるようになりました。そろそろ子育ての最盛期が過ぎてきたのでしょう。

私の職場の建物の間の庭では、カラスの巣立ちビナが、「ガーガー」とちょっと変わった鳴き声で親鳥にエサをねだっています。散歩している時に、何時もと違ったカラスの鳴き声が聞こえたら、探してみてください。何となく幼い感じのカラスがいると思います。

でも、カラスの巣立ちビナに不用意に近づくと、親鳥の攻撃を受けることがありますので、注意しましょう。親ガラスが後ろから滑空してきて、頭を足で蹴られることがあります。キックだけでなく嘴で突かれることもあるようです。

私も、巣立ちビナはいるのを知らずに、道を歩いていて、突然後ろからハシブトガラスに髪の毛を掴まれました。予期しないことなので、ビックリしました。

親鳥も巣立ちビナを守るために必死になっているので、人が立ち去るまで何度も攻撃してきます。騒ぎになってしまうと、有害鳥獣駆除ということで、ハンターが出動することになります。

出会い頭が、人にとっても、カラスにとっても一番避けたい場面です。カラスがいつもと違う声で鳴いているのに出会ったときは、さっさとその場所を離れるのが一番でしょう。

他の動物も、必ず人との接触を避けるために、サインを出していますので、注意しましょう。例えば、スズメバチの巣に近づくと斥候バチが、牙を「カチカチ」ならして威嚇してきます。そんな時はさっさともと来た道を戻りましょう。

2007年6月21日

片山秀策さんのプロフィール


北海道で暮らしていた時に、庭に来る鳥を見てバードウォッチングに開眼して以来、野鳥の虜に。

死ぬまでに日本で記録のあった鳥を全部見たいと不可能な企てに挑戦中。

日本野鳥の会茨城支部会員、NPO宍塚の自然と歴史の会監事、つくば農林野鳥の会代表幹事