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つくばでバードウォッチング 片山 秀策

第41回 また春が巡ってきた

彼岸が過ぎると急に気温が上がって、春が来たという気分になります。つくばの街でも桜の花が咲き始めました。毎朝の散歩コースにある雑木林でもウグイスが「ホーホケキョ」と上手に鳴いています。2週間ほど前には、ウグイスの鳴き声を聞きながら、「下手くそ」とつぶやいて通り過ぎたものでしたから、練習の成果があがったのでしょう。

気がつくと、ホオジロ、ヒバリ、セグロセキレイ、カワラヒワなどのさえずりが聞こえています。飛び回っている鳥たちを見ていると、2羽が一緒でいます。春は鳥たちの結婚シーズンなのです。


空高く舞い上がりさえずっているヒバリ

朝早くからスズメがうるさいので外を見ると、気の早いスズメが、向いの住宅の電気メーターのボックスに巣材を運んでいるのを見つけました。人がのぞき込めそうな場所なのですが、去年も同じ場所でヒナを育てていましたから、快適な場所なのでしょう。

3月末から4月の中旬にかけてのバードウォッチングは、散歩がてら近くの里山や公園を散歩ししてスミレやサクラなどの春の花をめでながら、仲睦まじい留鳥や、北へ帰る冬鳥を見送るのがよいと思います。

散歩コースのお勧めとしては、洞峰公園の洞峰沼から遊歩道を通って赤塚公園を往復するコース、牛久自然観察の森を巡るコース、宍塚大池の周囲の里山を巡るコースなどが上げられます。

バードウォッチングを初めて見たいと思う人や一人ではまだ鳥がよく判らないという人は、探鳥会がお勧めです。探鳥会では、リーダーが鳥の特徴を詳しく説明してくれたり、鳥を見つけて望遠鏡で見せてくれたりと気楽にバードウォッチングを楽しむことができます。

つくばもんのイベントカレンダーで「バードウォッチング」をキーワードに検索すると、茨城県内の探鳥会の予定が出てきますので、都合に合わせて参加するといいでしょう。

先月、「野鳥の声が聞こえる図鑑」を紹介しましたが、バードウォッチングの雑誌「Birder」の3月発売の月最新号に、身近な50種類の鳥の声が写真と一緒に印刷されていました。図鑑だけでなく、雑誌まで声が聞こえることになります。よく考えてみると、専用のリーダーが必要とはいえ、音を印刷できるというのはすごいことだと気がつきました。

さて、桜の花に浮かれて週末は、どこに鳥を見に行きましょうか・・・

2008年3月31日

片山秀策さんのプロフィール


北海道で暮らしていた時に、庭に来る鳥を見てバードウォッチングに開眼して以来、野鳥の虜に。

死ぬまでに日本で記録のあった鳥を全部見たいと不可能な企てに挑戦中。

日本野鳥の会茨城支部会員、NPO宍塚の自然と歴史の会監事、つくば農林野鳥の会代表幹事