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ぶらり・ぶら〜り by ぶらり

第14回 湖水地方(Lake District)の旅


ウィンダミア湖
イングランドの西北部・湖水地方と聞くだけでため息が出てしまう方が多い。ため息が出るほど、心が癒されるところである。
その美しい景観は数百年前の姿のままである。カンブリア山地を中心に、氷河の侵食によって形成された深い谷が放射線状に延び、それに沿って16の大きな湖と小さな無数の湖が点在する。湖だけでなく、何百ものハイキングコースが用意されているこの中を歩くと森、川、丘などの変化に富んだ自然に抱かれてしまう。
詩にはトント縁のない私もワーズワースのような詩人の境地になってしまう。ビアトリクス・ポターの絵本に出てくる主人公達にも出会う。
数百年前の景観に私達が身を置くことができるのもナショナルトラストの運動おかげだと思う。
※ ナショナルトラストとは価値ある美しい自然や歴史的建造物とその環境を寄付金などによる買い取り、または寄贈、遺贈などで取得し、これを保全・維持・管理・公開することで、次世代に残していくことを目的とした市民運動です。

湖水地方の主要都市はウインダミア、アンブルサイド、グラスミア、ケズウイックがあげられる。
私達は中間地点であるアンンブルサイドにコテージを借りてここを拠点として8泊9日だけここの住民となり生活を楽しみました。

コテージは小高い丘の上にありました。5分くらい坂を下りると幹線道路で555番と599番のバスが止まるバス停がある。バス停のそばには有料の駐車場があります。午前8時半ごろ通りかかると私達と同じ年頃の中年のグループが乗り合わせてここで駐車をしてウオーキングの支度をしているところであった。後でわかったことだが、ここだけでも14以上のハイキングコースがある。


小さな石橋のウエに立つ小さな石造りの家。土地の税金を払いたくなくて皮の上に家を造ったという伝説が伝わっている。

初日先ずはインフォメーションへでかけて、情報収集である。オフィスの中にはたくさんのウオーキングコースのマップが販売されていた。とりあえず予定の4箇所のマップを購入。ここアンブルサイドで有名なブリッジハウスを見物後パンやの匂いに誘われて菓子パンをゲットしてinfoの近くのコースへと歩き出した。

コース:アンブルサイド→ウオーターフォール滝→ワンズフェル山頂→ナニーレーン→トウルートベック村→ジェンキンズクラッグ(ウインダミア湖展望)→アンブルサイド

アンブルサイドの村から入ってすぐ苔に覆われたウオーターフォール滝が現れる。ワンズフェル山頂へ上る途中で村の景色を見ながら小休止。村で買い求めた菓子パンを皆で分け合い持参したミルクテイと一緒にいただきました。山頂は風邪が強く私達か弱い?5人のレデイは吹き飛ばされそうでした(笑)ここからのウインダミア湖は絶景です。
ウルートベック村についた頃は1時も過ぎお腹がぺこぺこになった私達でした。
村にひとつしかないパブを発見!席に着くと隣で夫婦らしきカップルが食べているものに目が行きます。一人では多すぎるので2皿それにスープを全員に注文しました。
おあじ?スープはおいしかったですよ・・・料理は2皿で正解でした・・・・

初日からのスタートはまずまずです。借りたコテージでスイスの時に見たいに自炊をしながら楽しい生活でした。
ここを拠点に湖水地方の一部を遊びました。

2日目
ローマ時代に作られた英国版万里の長城:ヘイドリアンズ・ウオール

3日目
ケズウイックノダーウエント湖周辺を定期船とトレッキング(ここでは不思議な犬に助けられました)

4日目
安息日(ケズウイックでショッピングを楽しみました。)ハイキングやトレッキングが盛んなところですから、必要なグッズはここで十分そろえる事が出来そうです。
5日目
アルス湖へ行く予定が5月にならないとそこまでのバスが動かない事が解って急遽グラスミアへワースワースの世界ダブ・コテージを訪れました。ここでこの博物館を案内してくださったのが日本の女性でした。4月からここでお仕事をしているそうで日本人のみならず英語でのご案内もしておられました。
昼食後ひとやま超えてハイキングしながらワーズワースが住んだ最後の家ライダルマウントまでハイキングしました。(名物のジンジャーブレッドを購入)

6日目
ホークスヘッドでワーズワースが幼い頃9年間学んだグラマースクールを見学。館長さん(多分)が親切に説明をしてくださいました。1階の教室には彼の使った机が残されており、自分の名前を机の上に刻んだ後が見られました。というよりものすごい数の名前が刻まれていました。日々の学習があまりに過酷で精神的なストレスを木の机に刻む事で解消をしていたようです。
ホークスヘッドには小さなcoopがあったのですがここで買ったパンが今回の旅では一番おいしいパンでした。
使い放題のバスのパスを利用してコニストンへ向かう事にしました。ここはヴィクトリア時代の思想化ジョンラスキンゆかりの地です。博物館になっている彼の邸宅を見学しました。ここには水上スピード記録をマークしたドナルド・キャンベルの展示がかなりのスペースをとっていました。

7日目
かなり観光地化してしまっているウインダミア・ヒルトップへ行く日です。私達は再びホークスヘッドからヒルトップへ歩く事にしました。もう見慣れた羊達の群れ、今は丁度子育ての時期だったらしく何組もの親子の姿に出会いました。何度見てもかわいらしくてつい立ち止まって時間の過ぎるのを忘れてしまいます。人間に慣れて親子で寄ってくるもの、場所によっては人間に近づこうとする子羊をたしなめる親羊と羊も環境によって様々でした。
ヒルトップに到着すると久々に日本の方々にお会いしました。ビアトリクス・ポターが生活していた当時の家具の調度品が並べられ、さまざまな遺品が展示されていました。ここからまたボーネスへ向かってフットパスを歩きました途中の景色はまさに「ピーターラビットの」景色そのものです。
この一週間があっという間に過ぎてしまいました。湖水地方は広すぎて歩ききれませんでした。
今回は下見のようでしたがそれなりに満足でした。コテージも良かったし人々も親切でした。
路線バス路をふんだんに利用しました。この大いなる自然を守ってくれた大勢の人々の思いに感謝しながら今回の旅を終えました。

2005年6月20日

ぶらりさん自己紹介


世界で一番人口の多い団塊の世代・1947年生まれの好奇心いっぱいの獅子座です。
忘れた頃の5人目で、比較的自由に育ちました。生まれは熊本・小中学校時代は下関ですから育ちは下関かも知れない。存在感のない子供でした。親からも同級生からも忘れられることが多かったので、気ままにテクテク歩いたりラジオ・テレビに興じたりしていました。今の生活にそんな育ち方が反映しているかも知れません。

運動神経の悪かった私は歩きというスポーツを見つけて20年すっかりアルチュウ(歩く中毒)になっています。社会性に乏しい割にはここ10年位は旅仲間と4〜10人くらいで海外旅行を楽しんでいます。