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ぶらり・ぶら〜り by ぶらり

第24回 ルクセンブルグでの1週間

オランダベルギーパリと駆け抜けてきた私達の旅も、ようやく本来の目的地、ルクセンブルクへ辿り着きました。国際マーチングリーグに参加するのです。国際マーチングリーグとは簡単に言うと国際版歩く大会です。詳細は日本ウオーキング協会のHPをどうぞ。
会場地はデイーキルヒ(Diekirch)といいます。同じ名前のビールがあります。日本で言えばサッポロといったところでしょうか?日ごろアルコールを嗜まない私も小さいグラスで一杯くらいは飲んで見たくなるビールでした。


アドルフ橋から見える風景

ベルギー、フランス、ドイツに囲まれた小国ルクセンブルクは、神奈川県ほどの面積です。川沿いの深い渓谷と緑の森といった、豊かな自然に包まれています。城砦都市として世界遺産にも認定されている首都ルクセンブルクは、旧市街の歴史をとどめた町並みとは対照的に、一流銀行が軒を連ねる金融都市でもあるのです。

駅を左へ行くと歴史を感じさせるビルが並んでいます。その先にアドルフ橋があります。緑の渓谷に架かるこの橋からの眺めはすばらしいものです。日帰りでルクセンブルグの町を観光に来た私達には1日しか時間がありません。効率の良い旅のため、日本語の説明の聞ける循環観光バスと城砦都市の様子が良くわかる観光電車を使いました。


観光電車で通る修道院

私達は、ルクセンブルク駅からバスで1時間、会場地へバスで40分のところに位置する小スイス、イヒテルナッハに1週間アパートを借りました。私がここを拠点にしたのは、この近辺は緑が豊かでハイキングコースもいっぱいだからです。今回は近くにあるMULLERTHALで巨岩と濃い緑に囲まれたこの地を堪能したかったからです。
http://www.irrel.de/tourismus/sehenswert/jpg/mullertal_mullertal/index1l

ハイキング

地図を頼りにハイキングしていましたが、バス停があるはずのところには住宅が! 庭ではお茶の時間でした。
バス停を尋ねると、ここにはないとのこと。既に12時を過ぎていました。
空腹の私達は途方にくれました。来客の一人の男性が自分の車でバス停のあるところまで送ってあげようとの心温まる申し出に救われました。

今回はオランダから始まり4カ国を通過します。そこでユーレイルセレクトパスというのを使用しました。選んだ国の鉄道が乗り放題の乗車券です。隣接する国のうち3カ国から5カ国を選べます。もちろん選ぶ国が多ければそれだけパスの料金は高いのです。

ありがたいことにオランダ・ベルギー・ルスセンブルグはベネルックスということで1国とみなされます。
ベネルックス扱いのお陰で私達はもう一つ選べることになりました。イヒテルナッハはドイツとの国境に近いので、もう一つの国にドイツを選びました。
せっかくドイツもあるので最後の観光をライン下りをすることにしました。しかもそのパスにはライン下りの船の乗船料も含まれていました。時間の許す限り、途中下車など楽しみながらの一日でした。


ライン下り

忘れてはいけないのが、到着した翌日にヨーロッパから多くの人々が集まって行われるお祭りがあったことです。
町中の老若男女が集まります。大家さんが、ここの通りを皆で練り歩く9時から14時頃までお祭りがあると、自慢げに話されていました。たった2キロのこの通りを???
でも当日良く解りました。町内とヨーロッパ各地から参加したグループは50組以上でした。そのグループをいくつかの班に分け、簡単なダンスをしながらメイン通りを歩くのです。後でルクセンブルグの観光パンフを見ると、このお祭りが紹介されていました。

まつり

私達が1週間を生活をする町のお祭り、近辺の観光やハイキング、ちょっと遠出のライン下りと盛りだくさんの日々でした。いよいよツーデーマーチへの参加の日がやってきました。この大会はアーミーマーチといってルクセンブルグの兵隊さん主催の大会です。今回のルクセンブルグの大会は38回目です。

もともと兵隊さんの訓練目的だったものを市民も参加して始まったのが、今年90回目を向かえるオランダの大会です。ヨーロッパの大会は各国の兵隊さんが縦列になって行進します。

緑一杯の風景を楽しみながら私達は20キロコースを選び、2日間自然と人の温かさに触れながら旅の終盤を迎えます。歩いていると時々「コンニチハ」「オハヨ」などと日本語で声をかけられます。親日家も多く「トキョウ?」「コウベ?」などは旅の途中でも良くあることですが、大会ならではの日本の場所「ヒガシマツヤマ」の名前がよく聞かれます。日本人でもよく知らない方もおられます。私もそうだったのですが、四国の松山と勘違いする方も多い。でもウオーカーには有名な所なのです。

埼玉県の東松山で、毎年秋に大会が行われます。それもオランダに継ぐ世界で2番目に大きな大会なのです。こうやって歩く大会の魅力は、観光ではけして訪れることの無い地に行く機会があることです。


兵隊さん達

大会1

大会2


台所での風景

大会が終わり、一週間すごしたこのアパートともお別れです。旅の間、この台所での簡単な食事が胃袋に優しいためか、疲れも感じさせません。何せ6人全員が現役主婦なのですから(笑)

最後だけはちょっと贅沢な旅を心がけています。
ブリュセルを経由してアムステルダムからの帰国の前にナミュールに途中下車です。元お城だったホテルで一泊です。

このホテルには7年前にも逗留したことがありますが、その時は修復中でした。そして今回も未だ修復中でした。
廃墟だったこの城の修復はまだまだ終わりそうもありません。このホテルの側にはホテルマンを養成する学校があります。その生徒さんたちはこのホテルで研修をしながら各地にホテルマンとして巣立っていくのです。


最後に宿泊したシャテウー・デ・ナミュール


ホテルのある城塞からの眺め

デイナーは正装しなくてはいけませんがランチならカジュアルな服装で良いので、ここでランチを取ることにしました。それでも4星ホテルのランチです。それはもう・・・・大満足でした。

旅の疲れを豪華ホテルでの一泊で癒しブリュッセル経由でアムステルダムより全員無事に帰国しました。

※今回のコラムの写真は、小泉さんからのご提供です。

2006年4月28日

ぶらりさん自己紹介


世界で一番人口の多い団塊の世代・1947年生まれの好奇心いっぱいの獅子座です。
忘れた頃の5人目で、比較的自由に育ちました。生まれは熊本・小中学校時代は下関ですから育ちは下関かも知れない。存在感のない子供でした。親からも同級生からも忘れられることが多かったので、気ままにテクテク歩いたりラジオ・テレビに興じたりしていました。今の生活にそんな育ち方が反映しているかも知れません。

運動神経の悪かった私は歩きというスポーツを見つけて20年すっかりアルチュウ(歩く中毒)になっています。社会性に乏しい割にはここ10年位は旅仲間と4〜10人くらいで海外旅行を楽しんでいます。