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ちあきの星空コラム

第147回 秋の空の中に惑星が見えない (2015/10/02)

惑星はどこ?

9月に見えていた宵空の土星も10月には太陽のある方向と重なり、見ることができなくなりました。
土星以外で一般に良く見られる、木星、火星それに金星も秋の星座の中をさがしてもみつかりません。
惑星は日々観察を続け、位置を星図に記録していくと星座の中をゆっくり移動していく様子が確認されますが、今年の秋に肉眼で見られる惑星を確認しようとすれば、夜明け前頃にしか見ることができません。
つまり明け方の東の空で見ることができることになりますが、その背景の星座は秋の星座ではなく、春の星座(しし座付近)となっています。
ところで、惑星と恒星の見分け方ですが、恒星は星座をかたちづくる星々ですから星図に描かれたとおりの位置に存在します。そこで、星図と対比しながら星空をながめ、星座の星が存在しないはずの位置に星をみつければ、たいていの場合、それは惑星といえます。
もうひとつの見分け方。惑星は星座を構成する恒星よりも明るく輝き、しかも恒星がキラキラとまたたいて見られるのに対して惑星はあまりまたたかず、ボーと連続して輝くように見られます。
この輝きの違いから惑星の存在は比較的簡単にみつけられます。

10月中旬明け方の東の空に見られる惑星の位置(アストロアーツのステラナビゲータ10を使用してシミュレーションしました)

10月中旬明け方の東の空に見られる惑星の位置(アストロアーツのステラナビゲータ10を使用してシミュレーションしました)

明け方の空には上図のように、東の空の中に金星、火星それに木星が比較的近い位置に集合している様子が確認できます。
金星は今月、太陽からの離角が最大となり、他の星よりも明るく煌々と輝いて見られます。
惑星どうしは日々その位置を変えていて、互いが近寄ったり離れたりするように見られますが、、火星と木星がもっとも接近するのが10月18日(日)。また、10月26日には今度は金星と木星が接近しますし、この日は金星のすぐそばに細い月も加わった美しい光景として見ることができます。
もちろん、こうした日以外でも惑星の位置は比較的近いところに見ることができますので、お天気さえ良ければ美しい光景を見ることができます。。
さらに、天体望遠鏡があれば各惑星の表面模様などが確認でき、金星は月のように欠けた様子で見ることができます。また、木星は本体のしま模様やガリレオ衛星も確認できます、

秋の夜長に星座をさがす

カシオペヤ座

カシオペヤ座

晴れた夜には星空をながめ星座をさがしてみましょう。
秋の星座の中には、夏の大三角のような目立つ星々はありませんが、澄んだ夜空の中にいろいろな星座が輝いています。まずは西の空に夏の名残を見せる夏の大三角をみつけましょう。
夏の大三角がみつかったら次は秋の星座です。天頂から東の空にかけて見られる秋の星座は、やや暗めの2等星や3等星が多く、やや地味ともいえますが、ゆっくりていねいに星座をさがせば、みつかった星座を目安に他の星座をみつけることができます。
本紙の末尾に掲載する星図を拡大し、プリントアウトして星図として用い、秋の四辺形をみつけましょう。
次に、秋の四辺形を含むペガスス座とともにそのお隣にあるアンドロメダ座をみつけましょう。そうするとその北側にWの形をしたカシオペヤ座も発見することができます。
目を南に向けると、みなみの空にはひとつだけ1等星が輝いています。これがみなみのうお座のフォーマルハウトです。フォーマルハウトの近くにはやぎ座、みずがめ座、うお座そしてくじら座などが見られ、さらに東側にはおひつじ座やペルセウス座もあります。
そのほか、カシオペヤ座とはくちょう座の間の天の川の中にはは5角形のケフェウス座もみつけることができるでしょう。

カシオペヤ座とペルセウス座の中間に位置するペルセウス座の二重星団

カシオペヤ座とペルセウス座の中間に位置するペルセウス座の二重星団

10月の天文情報

日 曜日 月齢 天文現象など
1 木 17.8
2 金 18.8 おうし座アルデバランの食
3 土 19.8
4 日 20.8 月の赤緯が最北
5 月 21.8 下弦の月
6 火 22.8
7 水 23.8
8 木 24.8 寒露(二十四節気)
9 金 25.8 月と金星が接近
10 土 26.8 細い月と火星、木星が接近(明け方)
11 日 27.8 月が天の赤道を通過南半球へ
12 月 28.8 体育の日
13 火 0.1 新月
14 水 1.1
15 木 2.1
16 金 3.1 水星が西方最大離角
17 土 4.1
18 日 5.1 木星と火星が最接近
19 月 6.1 月の赤緯が最南
20 火 7.1
21 水 8.1 上弦の月
22 木 9.1 オリオン座流星群が極大
23 金 10.1
24 土 11.1 霜降(二十四節気)
25 日 12.1 十三夜(後の月)
26 月 13.1 木星と金星が最接近  金星が西方最大離角
27 火 14.1 満月
28 水 15.1
29 木 16.1 ヒヤデス星団に月が接近
30 金 17.1
31 土 18.1 月の赤緯が最北

10月の星図

10月の星空(背景黒)

10月の星空(背景黒)

10月の星空(背景白)

10月の星空(背景白)

10月の中旬、午後9時ころの星空です。月の位置及び月明かりの影響は省略しています。画面をクリックすると大きな星図を見ることができます。このコラムに用いている星図は、㈱アストロアーツの許諾を受け、天文ソフト「ステラナビゲータ10」を使用しています。
田中千秋氏の略歴

田中千秋(たなかちあき) 男
1953年大分県生まれ

子供の頃、オリオン座の日周運動に気がついたことから星に興味をもち、その後、中学生時代に天体望遠鏡を自作して天体観測や天体写真撮影を始め、以来、現在まで天体写真を継続して撮り続けている。

この間、各天文誌の天体写真コンテストに入選。天文雑誌での天体写真撮影の啓蒙記事を幾度も連載、また、天文雑誌「星ナビ」の前身である「スカイウオッチャー」誌でのフォトコンテストの選者もつとめた。

最近は、各地の星まつり等における天体写真コンテストの選者をつとめたり、天体写真教室や観望会の講師をつとめるかたわら、仲間と共同で建設した天体観測所(千葉県鴨川及び長野県東部町)や神津牧場天文台(群馬県下仁田町)に天体観測に出かけている。

主な著書に、「図説天体写真入門」、「図説天体望遠鏡入門」(いずれも立風書房刊)がある。
茨城県龍ヶ崎市在住。