つくばのこと、もっとわかれば もっとたのしい! 茨城県つくば市のケーブルテレビ局ACCSによる地域情報サイト

ちあきの星空コラム

第166回  春の星空に流星 (2017/05/02)

みずがめ座η流星群を見よう

5月の前半はゴールデンウイークで、仕事や学校がお休みで旅行に出かける方も多いのではないでしょうか。また、日頃できないことをこの機会に実行しようと思っている方も多いのではないでしょうか。
そうした方にお薦めなのが5月6日未明をピークとするみずがめ座流星群の観測です。
流星群は、彗星から放出されたダストが地球に飛び込んでくるときに発光する現象ですが、このみずがめ座η(イータ)流星群は、有名なハレー彗星がその母体であるといわれています。
かつて、ハレー彗星が接近したときに地球の公転軌道と交差するところを2か所通過しており、ひとつは春に見られる「みずがめ座η流星群」。もうひとつは10月21日ころ見られるオリオン座流星群です。
ゴールデンウイーク中の5月5日の夜から観測を始めて、5月6日未明にピークを迎えますので、お天気さえ良ければ、庭や公園あるいは河川の土手など、観測しやすい場所をあらかじめみつけておき、敷物やイスなどを持ち出して、寒さ対策も忘れずにじっくり観測しましょう。
「観測ってじっさいにはどうするの?」とお思いでしょうが、難しいことは何もなく、1時間おきに何個の流星を見たかを記録すればいいだけなので、初めての初心者でも何も心配することなく観測することができます。
星空を仰ぎ見ることができるように、シートなどに寝転ぶか、サマーベットのような天空を見上げることができるラクな姿勢で観測しましょう。

流星(りゅうせい=ながれぼし)は一瞬のうちに流れ、消滅するので、見逃さないように夜空を見つめて観測しましょう!

木星の観測好機

おとめ座の中に見られる木星は、この時期、もっとも明るく輝いて見られます。
夜空を見上げて最も明るい星を探せば、それが木星ですから、誰でも簡単にみつけることができます。
天体望遠鏡で見ると、木星の周囲には衛星が公転している様子を確認できますし、本体には大赤斑(だいせきはん)や縞模様を確認することできます。
小型の天体望遠鏡でも十分に観察できますから、おうちに天体望遠鏡がありましたら、木星を観察してみましょう。
また、近くで天体観望会があるようでしたら、そうした機会に本格的な天体望遠鏡で木星の姿を確認しましょう。

木星は自転速度が速く、わずか11時間ほどで1周してしまいます。写真の目玉のような大赤斑に注目してみましょう。1時間の動きで大きくずれていく様子がわかります。 (撮影:浦辺守)

金星と彗星を見る

3月に発見されたパンスターズ彗星が今月ごろ明るくなるとの予報が出ています。
ただし、明け方の空の中なので、明けの明星となって輝いている金星とともに早起きをして見る必要があります。
金星は夜明け前の東の空に-(マイナス)4.5等星として明るく輝いていますので、誰でもすぐに見つけられます。
しかし、パンスターズ彗星は、7~9等級程度の明るさ程度の予報なので、双眼鏡や天体望遠鏡を使ってさがすこととなります。6等星以上の暗い天体を観察する場合には天体望遠鏡などの光学器械を必要とします。
金星との位置関係では、金星の上方に見られるはずですので、あきらめずに探してみましょう。

今年の4月24日午前4時30分に撮影した月と金星です。明けの明星(金星)に細い月も現れて朝焼けと共ににぎやかな星空となりました。

5月の星空

5月の空は春の星座で埋め尽くされていますが、代表的な星座で、春の大三角と呼ばれる正三角形に関連した、おとめ座、うしかい座それにしし座をさがしてみましょう。
代表的な3星座がみつかれば、続いて南の空にうみへび座、コップ座、からす座をみつけましょう。北の空には、おおいぬ座、こいぬ座などをみつけましょう。
星座を探すには星図が必要で、文末に掲げた星図をクリックして拡大してみるか、プリントアウトして星空に掲げながら方位を合わせると星座の位置関係がわかりやすくなります。

日 曜日 月齢 天文現象など
1 月 4.6 アルデバランの食 水星が東方最大離角
2 火 5.6
3 水 6.6 憲法記念日 上弦の月
4 木 7.6 みどりの日
5 金 8.6 こどもの日 立夏(二十四節気)
6 土 9.6 みずがめ座η流星群が極大
7 日 10.6 月と木星が接近 月が赤道通過(南半球へ)
8 月 11.6
9 火 12.6
10 水 13.6 パンスターズ彗星が近日点を通過
11 木 14.6 満月
12 金 15.6
13 土 16.6 月と土星が接近
14 日 17.6
15 月 18.6 月の赤緯が最南  月の距離が最遠
16 火 19.6
17 水 20.6 月と土星が接近
18 木 21.6 水星が西方最大離角
19 金 22.6 下弦の月
20 土 23.6
21 日 24.6 小満(二十四節気)
22 月 25.6 月が天の赤道を通過(北半球へ)
23 火 26.6 細い月と金星が接近
24 水 27.6
25 木 28.6 土星の環がもっとも開いて見られる
26 金 0.3 新月 月の距離が最近
27 土 1.3
28 日 2.3 月の赤緯が最北
29 月 3.3
30 火 4.3 金星が最大光輝
31 水 5.3

5月の星図

5月の星空(背景黒

5月の星空(背景白)

5月の星空(背景白)

5月の中旬、午後9時ころの星空です。月明かりの影響はカットし、月の姿も表現していません。
このコラムの星図は、㈱アストロアーツの許諾を受け、天文ソフト「ステラナビゲータ10」を使用しています。
星図をクリックすると大きい星図になりますので、プリントアウトして星座探しに活用しましょう。
田中千秋氏の略歴

田中千秋(たなかちあき) 男
1953年大分県生まれ

子供の頃、オリオン座の日周運動に気がついたことから星に興味をもち、その後、中学生時代に天体望遠鏡を自作して天体観測や天体写真撮影を始め、以来、現在まで天体写真を継続して撮り続けている。

この間、各天文誌の天体写真コンテストに入選。天文雑誌での天体写真撮影の啓蒙記事を幾度も連載、また、天文雑誌「星ナビ」の前身である「スカイウオッチャー」誌でのフォトコンテストの選者もつとめた。

最近は、各地の星まつり等における天体写真コンテストの選者をつとめたり、天体写真教室や観望会の講師をつとめるかたわら、仲間と共同で建設した天体観測所(千葉県鴨川及び長野県東部町)や神津牧場天文台(群馬県下仁田町)に天体観測に出かけている。

主な著書に、「図説天体写真入門」、「図説天体望遠鏡入門」(いずれも立風書房刊)がある。
茨城県龍ヶ崎市在住。