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ちあきの星空コラム

第232回 皆既月食を見よう (2022/11/01)

11月8日の皆既月食を観察しよう!

11月8日に皆既月食が見られます。昨年も皆既月食が1回、部分月食が1回ありましたが、関東地方はお天気が悪くほとんどの方が見ることができませんでした。今回は晴れを期待しましょう。

2014年に見られた皆既月食(福島県いわき市で撮影)

部分月食の様子

月食の進行

月食の進行の様子を図化しました。月食は18時9分にはじまり、部分月食を経て、19時16分に皆既月食となります。皆既月食はしばらく続き、20時42分に皆既月食が終了。部分月食は21時49分に終了となります。
夜は冷え込みますが、防寒対策を行った上で東の空に注目しましょう。
観察は肉眼でできますが、双眼鏡があればもっとはっきり確認できます。もちろん、天体望遠鏡をお持ちの方は、細部まで観察することができます。

昨年の11月19日には部分月食が見られました。といっても曇った地域が多かったのですが、私は茨城県龍ケ崎市で雲間からかろうじて観察することができました。部分月食といっても、食分は0.98とほとんど皆既月食に近い月食で、表面も皆既月食のように赤銅色に見ることができました。

下図は月食の観察用紙です。
欠けていく様子をたとえば10分ごとにスケッチしていきます。
月食の進行を観察し、欠け具合を記録していきましょう。

スケッチのとりかた:丸の中に月食で欠けた範囲を描いていきます。その下側にスケッチした時刻を記入しましょう。ぜひチャレンジして、欠けていく様子の観察を楽しみましょう。

火星が最接近

今年の秋は惑星の観察に最適な時期となっています。特に火星が2年2か月ぶりに地球に接近しますので、ぜひ観察しましょう。
火星は12月1日に地球に最接近したのちにまた遠ざかっていきます。
火星が次に地球に接近するのは2025年の1月ですから、しばらくは観測ができなくなります。今期の観察の逃さないようにしましょう。

火星

惑星情報

この図は11月16日20時(午後8時)の星空をシミュレーションしたものです。
星図の中の惑星の位置を確認して、じっさいの星空で惑星をさがしましょう。火星はおうし座、木星はうお座そして土星はやぎ座の中で輝いています。
この星図は、㈱アストロアーツの許諾を受け、天文ソフト「ステラナビゲータ11」を使用しました。

11月は、観測に最適な惑星が火星、木星、土星と3個もあり、にぎやかです。
上図から惑星をさがし、肉眼で各惑星の位置を確認し、星図の中に記入したり、写真に撮ったりするのも良いですし、天体望遠鏡があれば大きな惑星像を楽しみ、スケッチや写真撮影を楽しみましょう。

水星

水星は11月9日に太陽の向こう側に位置する外合となり、観測はできません。

金星

10月23日に外合となった金星は、それ以前は明けの明星として見えていましたが、11月に入ると宵の明星となって、夕方の西の空に輝いています。
といっても、方向がまだ太陽に近い位置にあり、観測には適していません。
じっさいに宵の西空で見やすくなるのは来年の1月頃からです。

火星

12月1日に地球に最も接近する火星は、11月はもとより、12月に入ってからもしばらくは観測が可能で、大きく、明るく見えます。
明るさは、-1.2等級の明るさで輝いていますので、天体望遠鏡を使って高倍率で観測しても対象があまり暗くならず、とても見やすいコンディションで観測することができます。

木星

とても明るく、うお座の中で他の星を圧倒する明るさで輝いています。夕闇が迫るころから一番星として発見することができます。
天体望遠鏡で見ると本体の縞模様のほか、周辺にガリレオ衛星(4個)も見ることができます。

土星

夕方の西空の中にみつけることができます。
やぎ座の中にあって、明るさは0.7~0.8等星で輝いています。

11月の天文情報

(月齢は正午の値)

 

曜日月齢天文現象など
6.7上弦の月 月面Xが見られる
7.7月が土星に最接近
8.7文化の日
9.7月と木星が接近
10.7月が天の赤道を通過北半球へ
11.7
12.7立冬(二十四節気)
13.7満月 皆既月食 天王星食
14.7
1015.7
1116.7月と火星が大接近
1217.7月の赤緯が最北
1318.7おうし座北流星群が極大
1419.7月の距離が最遠
1520.7
1621.7下弦の月
1722.7土星が東矩
1823.7しし座流星群が極大
1924.7
2025.7月が天の赤道を通過南半球へ
2126.7
2227.7小雪(二十四節気)
2328.7勤労感謝の日
240.2新月
251.2
262.2月の距離が最近 月の赤緯が最南
27 3.2
28 4.2
295.2月と土星が接近
30 6.2上弦の月
11月の星空案内図
南の星空

背景黒

背景白

北の星空

背景黒

背景白

11月の中旬、午後9時ころの星空です。南の空と北の空の星図がありますので、観察する空の方向によって使い分けましょう。月明かりの影響はカットし、月の姿も表現していません。このコラムの中で使用する星図は、㈱アストロアーツの許諾を受け、天文ソフト「ステラナビゲータ11」を使用しています。星図をクリックすると大きい星図になりますので、プリントアウトして星座さがしに活用しましょう。
田中千秋氏の略歴

田中千秋(たなかちあき) 男 1953年大分県生まれ
子供の頃、オリオン座の日周運動に気がついたことから星に興味をもち、その後、中学生時代に天体望遠鏡を自作して天体観測や天体写真撮影を始め、以来、現在まで天体写真を継続して撮り続けている。
この間、各天文誌の天体写真コンテストに入選。天文雑誌での天体写真撮影の啓蒙記事を幾度も連載、また、天文雑誌「星ナビ」の前身である「スカイウオッチャー」誌でのフォトコンテストの選者もつとめた。
最近は、足立区にあるギャラクシティまるちたいけんドーム(プラネタリウム)で星空の案内を行うほか、各地で天文に関する講演会や星空観察会を催している。
さらに、仲間と共同で運営している神津牧場天文台(群馬県下仁田町)では副台長を務めている。
主な著書に、「図説天体写真入門」、「図説天体望遠鏡入門」(いずれも立風書房刊)がある。 茨城県龍ヶ崎市在住。