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ちあきの星空コラム

第272回 皆既月食を見る (2026/02/27)

3月3日ひなまつりの日に皆既月食

3月3日ひなまつりの日に皆既月食が見られます。

この日は、午後6時49分から満月が欠けて見える部分月食が始まり、午後8時4分からは月面の全体が地球の影にすっぽり入ってしまう皆既月食となります。
皆既月食では、まぶしいはずの月が暗く見えますが、全く見えなくなるわけではなく、赤銅色の月を楽しむことができます。
午後9時3分頃には皆既月食が終了し、部分月食に移行します。その後、午後10時17分には部分月食も終わります。

この現象を観察して感動したら、ぜひカメラやスマホで撮影するといいでしょう。ほかの方法として画用紙や手帳などにスケッチやメモを残して、感動を忘れないようにするのもいいかもしれませんね。ぜひ実践されることをおすすめします。

この連続写真は、3月3日の皆既月食のシミュレーションをつくるために2022年11月8日の皆既月食の写真を加工したものです。

北斗七星から春の星座をみつける

3月になりますと東の空から春の星座も姿を現します。

春の星空の中で最も代表的な星は北斗七星(星座でいうとおおぐま座の一部)ですが、この北斗七星から春の星座みつける方法として春の大曲線があります。毎年春の時期にコラムでは紹介してきていますが、今年もまた、紹介します。

実際の空で星座を覚えていく上ではとても便利な方法なので、今年もご案内します。
下の写真のようにまず、北斗七星をみつけ、北斗の柄の部分からカーブを南の空まで延長していきますと、うしかい座の1等星アルクトウルスがみつかり、さらにその曲線をのばしていくことによって、おとめ座の1等星スピカをみつけることができます。
実際の空でこのカーブを描いて、めざす星がみつかった時の感動は、きっと星さがしの楽しみを倍加させてくれるにちがいありません。

北斗七星は春の大曲線によって、うしかい座やおとめ座をみつける手段として有効ですが、北斗七星としては、北極星をみつける目安の星としての役割も担ってくれます。星から星をたどっていくことによって、楽しみながら星さがしを満喫してください。

北斗七星は、6個の2等星と1個の3等星で構成されています。この写真の右から2個目にあるミザールという星にはアルコルという星が接近しているように見られます。この写真では二つの星が雪だるまのようにつながって写っています。昔は、この星同士が2個に分離して見えるかどうかを視力の検査に使っていたようです。

3月の惑星

水星

3月7日に内合となり、地球から見て太陽の方向に位置するので、観測できません。
下旬になれば、日の出の少し前に東の低空に見ることができるようになります。
(2.1等~0.3等)

金星

3月になると日没直後に西の夕空で見られるようになりますが、上旬頃は太陽に比較的近い位置にありますが、下旬になれば高度も上がり、みつけやすくなることでしょう。
(明るさ-3.9~-3.9等級)

火星

夜明け直前、日の出前に低空に見られるかもしれませんが、あまり条件が良いとはいえません。
(明るさ1.2~1.2等級)

木星

ほぼ天頂付近にあり、煌々と輝いていて観測の好機といえます。
(-2.3~-2.1等級)

土星

3月25日に合となり、太陽の方向に見えますから、実質的には見ることができず、観測不適といえます。6月頃から明け方の空で観測しやすくなります。
(1.0~0.9等級)

3月の天文情報

(月齢は正午の値)

曜日月齢天文現象など
11.6
12.6しし座αレグルスの食
13.6満月(ワームムーン) 皆既月食が見られる
14.6月が天の赤道を通過、南半球へ
15.6啓蟄(二十四節気)
16.6
17.6水星が内合
18.6金星と土星が大接近
19.6
1020.6
1121.6下弦の月
1222.6月の赤緯が最南
1323.6
1424.6
1525.6
1626.6水星と火星が最接近
1727.6
1828.6
190.1新月 月が赤道通過、北半球へ
201.1春分の日 春分(二十四節気) 月と金星が接近
212.1
223.1月の距離が最近
234.1月とプレアデス星団が大接近
245.1
256.1月の赤緯が最北
267.1上弦の月 月と木星が接近
278.1
289.1
2910.1
3011.1
3112.1
3月の星空案内図
南の星空

背景黒

背景白

北の星空

背景黒

背景白

3月の中旬、午後9時ころの星空です。南の空と北の空がありますので、観察する空の方向によって使い分けましょう。
この星図では月明かりの影響はカットし、月の姿も表現していません。
本コラムの中で使用する星図は、㈱アストロアーツの許諾を受け、天文ソフト「ステラナビゲータ12」を使用しています。
星図をクリックすると大きい星図になりますので、プリントアウトして星座さがしに活用しましょう。
田中千秋氏の略歴

田中千秋(たなかちあき) 男 1953年大分県生まれ
子供の頃、オリオン座の日周運動に気がついたことから星に興味をもち、その後、中学生時代に天体望遠鏡を自作して天体観測や天体写真撮影を始め、以来、現在まで天体写真を継続して撮り続けている。
この間、各天文誌の天体写真コンテストに入選。天文雑誌での天体写真撮影の啓蒙記事を幾度も連載、また、天文雑誌「星ナビ」の前身である「スカイウオッチャー」誌でのフォトコンテストの選者もつとめた。
最近は、足立区にあるギャラクシティまるちたいけんドーム(プラネタリウム)で星空の案内を行うほか、各地で天文に関する講演会や星空観察会を催している。
さらに、仲間と共同で運営している神津牧場天文台(群馬県下仁田町)では天文台長を務めている。
主な著書に、「図説天体写真入門」、「図説天体望遠鏡入門」(いずれも立風書房刊)がある。 茨城県龍ヶ崎市在住。