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ちあきの星空コラム

第275回 星空の光景 (2026/06/01)

月と金星それに木星の接近が見られました

5月18日から20日にかけて、夕方の西空に月と金星と木星が並ぶ光景が見られました。関東地方では5月18日と19日は好天に恵まれ、多くの方々がこの星空の光景をご覧になったことと思います。写真をご覧ください。

5月18日の夕空の光景 日没が過ぎた午後7時過ぎ、西の空に細い二日月とともに明るく輝く惑星(金星と木星)が見られました。写真に星の名前を書き込んであります。

5月19日の夕空です。月が三日月となり、前日の位置から大きく移動していることがわかります。
星の名称は記入していませんが、前日の写真と対比してご確認ください。

5月19日の三日月と金星、月の暗い部分が地球照によって明るく見えました。

6月の夕空に注目!

金星と木星が大接近

6月に入ってからも金星と木星は5月の時よりもさらに接近して私たちの目を楽しませてくれます。
6月9日から10日にかけては、金星と木星が大接近して見られるのです。
近くにはふたご座の1等星ポルックスも輝いていることから圧巻な眺めとなります。
この2星の接近するふたご座の中には水星も輝いています。水星は6月16日が東方最大離角となり、太陽からだいぶ離れた位置でみることができるのです。
明るさも-0.6等級となり、金星や木星には及びませんがかなり明るく見られるようになります。

月が加わってにぎやかな西の空

6月16日から18日頃にかけては5月の時と同様に惑星のほか、月が加わり、神秘的な光景となることでしょう。
すなわち、月、金星、木星、水星それにポルックスが集合して見られるわけです。
時刻は、おおよそ20時頃、方方向は、西の低空となりますので、西の空が見られる位置を事前にみつけておくことが大事です。
大きな河川の土手など、見晴らしの良い場所に行きましょう。
肉眼で十分に見える現象ですが、双眼鏡や天体望遠鏡を持参して観察するのも楽しいでしょうし、カメラで写真に記録するのもいいでしょう。

月、金星、木星、水星、ポルックスの接近の様子

6月の惑星

水星

6月16日に東方最大離角を迎え、日没後の西の低空で見ることができます。
16日から18日にかけては、月や木星も付近に見えますので、探しやすいかもしれません。
(-0.6等~2.2等)

金星

宵の明星として西の夕空で煌々と輝いています。星座の星の中を日々、移動していきます。
付近には木星などの明るい星も見られますので、惑星や星座の星との位置関係の変化を確認して楽しみましょう。
(明るさ-4.0~-4.1等級)

火星

火星は色が赤みが勝って見え、明け方の東の低空に見ることができますが、日々、太陽と離れてきており高度を上げていきます。
ただし、夜明けで太陽が昇ってくる時間帯には、あやまって太陽を見ないようにご注意ください。
(明るさ1.3~1.3等級)

木星

西の空の低空にあります。7月末には太陽の向こう側に位置する合となりますから、今月いっぱいで、いったん見納めになります。今月は夕空での、金星、水星、月などとの接近も見ものです。
(-1.7~-1.7等級)

土星

明け方の東の空に見えます。
低空ですが、天体望遠鏡があれば環の存在を確かめることができます。
昨年は環が消失したように見られましたが、今年は細いもののその存在は、はっきり確認できます。
(0.9~0.8等級)

6月の天文情報

(月齢は正午の値)

日 曜日 月齢 天文現象など
1 月 15.3 月の距離が最遠
2 火 16.3 月の赤緯が最南
3 水 17.3
4 木 18.3
5 金 19.3
6 土 20.3 芒種(二十四節気)
7 日 21.3
8 月 22.3 下弦の月 金星とふたご座の1等星ポルックスが最接近
9 火 23.3 金星と木星が大接近 月が天の赤道を通過、北半球へ
10 水 24.3
11 木 25.3 入梅(二十四節気)
12 金 26.3 水星と金星が最接近
13 土 27.3
14 日 28.3
15 月 0.0 新月 月の距離が最近、月の赤緯が最北
16 火 1.0 水星が東方最大離角、細い月と水星が並ぶ
17 水 2.0 夕方、細い月と木星が接近、金星が並ぶ
18 木 3.0 細い月と金星がやや離れて並ぶ
19 金 4.0 水星とポルックスが最接近
20 土 5.0 金星とプレセペ星団が最接近
21 日 6.0 夏至(二十四節気)  月が赤道を通過、南半球へ
22 月 7.0 上弦の月  月面Xが見える
23 火 8.0
24 水 9.0
25 木 10.0
26 金 11.0 水星と木星が最接近
27 土 12.0
28 日 13.0 月の距離が最遠
29 月 14.0 月の赤緯が最南
30 火 15.0 満月(ストロベリームーン)

6月の星空案内図

南の星空

背景黒

背景白

北の星空

背景黒

背景白

6月の中旬、午後9時ころの星空です。南の空と北の空がありますので、観察する空の方向によって使い分けましょう。この星図では月明かりの影響はカットし、月の姿も表現していません。
本コラムの中で使用する星図は、㈱アストロアーツの許諾を受け、天文ソフト「ステラナビゲータ12」を使用しています。
星図をクリックすると大きい星図になりますので、プリントアウトして星座さがしに活用しましょう。
田中千秋氏の略歴

田中千秋(たなかちあき) 男 1953年大分県生まれ
子供の頃、オリオン座の日周運動に気がついたことから星に興味をもち、その後、中学生時代に天体望遠鏡を自作して天体観測や天体写真撮影を始め、以来、現在まで天体写真を継続して撮り続けている。
この間、各天文誌の天体写真コンテストに入選。天文雑誌での天体写真撮影の啓蒙記事を幾度も連載、また、天文雑誌「星ナビ」の前身である「スカイウオッチャー」誌でのフォトコンテストの選者もつとめた。
最近は、足立区にあるギャラクシティまるちたいけんドーム(プラネタリウム)で星空の案内を行うほか、各地で天文に関する講演会や星空観察会を催している。
さらに、仲間と共同で運営している神津牧場天文台(群馬県下仁田町)では天文台長を務めている。
主な著書に、「図説天体写真入門」、「図説天体望遠鏡入門」(いずれも立風書房刊)がある。 茨城県龍ヶ崎市在住。