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ちあきの星空コラム 田中千秋(たなかちあき)

第25回 流星群の観測チャンス

8月は流れ星が多く見られることはこのコラムのナンバー13(2004年8月:バックナンバー参照)でお話ししたとおりですが、その流星群を観測する条件が今年は特に良く、今回のチャンスを逃すとあと3年先まで条件が悪くなります。
そうした意味から今年はこのチャンスを生かして、多くの流星をご覧になってください。
8月に見られる流星群のメインはペルセウス座流星群で、8月13日をピークに多くの明るい流星を見ることができます。流星のもっとも多く見られる極大日は、8月12日の深夜から明ける13日にかけてですが、このときは1時間に70個前後の流星が見られることが予想されています。
さらに、流星群に属さない散在流星という流星も存在していて、数は多くありませんが毎晩見ることができます。

流星観測は、天体望遠鏡も不要で、肉眼でただ空を眺めていれば良いだけの観測ですので、だれでも簡単に行なうことができます。楽な姿勢を保ちながら長時間、空を見上げるにはサマーベッドなどリクライニング可能なイスが最適と言え、庭などで部屋の明かりが漏れてこないように工夫して見るといいでしょう。
ところで、天体観望会を行なったときに子供さんに流れ星を見たことがあるかどうかを尋ねますと、約半数の子供さんから見たことがないという返事をいただきます。今年の夏こそ、親子でぜひ流星ウオッチングを成功させてください。期待しています。

流星
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夏期の流星群の活動時期

流星群名 期間(月/日) 極大日
(最も多く流れる日)
極大日の流星数
(1時間当たり)
みずがめ座δ 7/15〜8/15 7月29日 7個
みずがめ座ι 7/25〜8/20 8月5日 3個
やぎ座 7/15〜8/15 7月30日 2個
ペルセウス座 7/20〜8/20 8月13日 70個
はくちょう座 8/10〜8/25 8月20日 4個

夏休みの天文施設めぐり

8月は学校だけでなく、勤め人にとっても夏期休暇などがとれて、時間的にちょっと余裕がある方が多いのではないでしょうか。
連続休暇はとったものの出かけるあてがなく、家でぶらぶらしていても仕方のないこと。思い切って天文関連の施設(博物館など)に出かけてみませんか。
つくばには、独立行政法人航空宇宙研究開発機構(JAXA)のつくば宇宙センターのほか、つくばエキスポセンターの展示やプラネタリウムなどがあり、ほかにも関東圏では多くの施設があります。
主なものは、下表に掲げておきました。8月24日以降はつくばエクスプレスも開業しますので、つくばから東京都心方面へも容易に速く行けるようになります。ぜひ、足を伸ばして各地の博物館などを巡ると有意義な時間が過ごせるのではないでしょうか。各博物館とも休館日があります。営業時間もまちまちなので、確認されてからお出かけください。
なお、つくばでは、つくばエクスプレスの開業を記念して、8月24日から28日の5日間、つくば駅付近から「まちめぐりツアー」と称してつくば宇宙センターや地図と測量の科学館などを巡る無料バスが運行されます。ぜひ、ご活用いただきたいと思います。くわしくは、つくば市役所TX沿線開発室(電話029−836−1111(代)内線2276) までお問い合わせください。

博物館などのご案内

施設名 所在地・電話 特徴や展示内容 入場料
筑波宇宙センター
(独立行政法人宇宙航空研究開発機構)
つくば市千現2-1-1
電話 029-868-2023
日本の宇宙開発の現状やロケットの構造など模型展示などでわかりやすく展示説明している 無料
つくばエキスポセンター つくば市吾妻2−9
電話 029-858-1100
平成18年4月1日より、最新式のプラネタリウムにリニューアル予定。
宇宙展示なども充実した天文博物館
(平成17年9月1日〜平成18年3月末まで工事のため、プラネタリウムは休業)
展示券
大人300円
小人150円

プラネタリウム券
大人700円
小人350円

地図と測量の科学館 つくば市北郷1番
電話 029-864-1872
江戸時代の伊能忠敬が測量した地図や最新の測地衛星を使った測量まで幅広く測量の技術を公開 無料
国立科学博物館筑波実験植物園
(つくば植物園)
つくば市天久保4−1−1
電話
029-851-5159
めずらしい植物が園内に数多く見られる天文台は50センチ反射望遠鏡があり、月2回土曜日に観望会を開催 一般・大学生 210円
小・中・高校生 60円
さしま郷土館ミューズ 茨城県板東市山2726
電話 0280-88-8700
さしまの歴史と文化に関する展示やギャラリーのほか、天体観測室も設置 無料
日立シビックセンター科学館 茨城県日立市幸町1−21−1
電話 0294-24-7731
展示室、工作コーナー、サイエンスショーそれにプラネタリウムなどがある 大人 510円
小中学生 310円
国立科学博物館 東京都台東区上野公園7−20
電話
03-3822-0111
宇宙や天文に関する展示も多く、第1・3土曜日の日暮れから天体観望会を実施(観望会は別途料金) 一般・大学生400円
小・中・高校生70円
科学技術館 東京都千代田区北の丸公園2−1
電話 03-3212-2440
科学技術に関する博物館ですが、宇宙展示も充実しており、特に宇宙開発に関する情報をたくさん得ることができます。 大人 600円
中・高校生 400円
4歳以上 250円
日本科学未来館 東京都港区青海2−41
電話 03-3570-9151
毛利衛さんが館長をつとめる科学館メガスターIIコスモスという世界最多500万個の恒星を映し出すプラネタリウムを常設している 大人 500円
18歳以下 200円
葛飾区郷土と天文の博物館 東京都葛飾区白鳥3−25−1
電話 03-3838-1101
天文展示の他、天文台やプラネタリウムも備え、葛飾の郷土についても学べる博物館

入館料
大人 100円
小・中学生 50円

プラネタリウム観覧料
大人 350円
小・中学生 100円

8月の星空

8月の星空

クリックすると、星図が変わります。

この星図は、(株)アスキー、(株)アストロアーツの許諾を受け、天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータVer.7」から出力し、加工したものを使用しています

8月は、天上に輝く3個の星で構成される夏の大三角(こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブを結ぶとできる三角形のこと)を中心に、南にさそり座、いて座、へびつかい座などをみつけることができます。西にはかんむり座やヘラクレス座、東にはいるか座などをみつけられれば、ほぼ夏の星座の全容をつかんだといえます。
星図を天にかざして図面と本物の星空を同定していけるようになれば、次々と星座を発見できます。星座早見などのほか、このコラムの星図をプリントアウトしてご活用いただくのもいいかと思います。

2005年8月2日

田中千秋氏の略歴

田中千秋(たなかちあき) 男
1953年大分県生まれ

子供の頃、オリオン座の日周運動に気がついたことから星に興味をもち、その後、中学生時代に天体望遠鏡を自作して天体観測や天体写真撮影を始め、以来、現在まで天体写真を継続して撮り続けている。
この間、各天文誌の天体写真コンテストに入選。天文雑誌での天体写真撮影の啓蒙記事を幾度も連載、また、天文雑誌「星ナビ」の前身である「スカイウオッチャー」誌でのフォトコンテストの選者もつとめた。
最近は、各地の星まつり等における天体写真コンテストの選者をつとめたり、天体写真教室や観望会の講師をつとめるかたわら、仲間と共同で建設した天体観測所(千葉県鴨川及び長野県東部町)や神津牧場天文台(群馬県下仁田町)に天体観測に出かけている。
主な著書に、「図説天体写真入門」、「図説天体望遠鏡入門」(いずれも立風書房刊)がある。
茨城県龍ヶ崎市在住。

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