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つくばでバードウォッチング 片山 秀策

第3回 公園でカモ・ウォッチング

北国から雪の便りが来る頃になると、シベリアから色々な種類のカモ達が寒さを避けるために日本列島の湖沼や海岸にやってきます。つくば市周辺にも沢山のカモが集まってきます。特に、11月15日からの狩猟期間が始まると、カモ達は禁猟になっている安全な街の中の公園の池に集まってきます。

カモは夜に畑や水田などにエサを食べにでかけて、朝になると池に戻って休んでいます。池の中では、人も近付けませんし、野犬、野猫などに襲われる心配もなくゆっくり休むことができるのです。

つくば市周辺でカモが観察できる公園は、洞峰公園、中央公園、乙戸沼公園などです。この他、研究所の池でもカモが越冬しています。では、一番多くの種類のカモが観察できる東大通り沿いの乙戸沼公園に行ってみましょう。

乙戸沼は江戸時代からあった農業用水の貯水地で、鳥獣保護区になっていて冬になると10種類以上のカモが越冬します。池の広さもそれほど大きくないので、双眼鏡だけでもゆっくりとカモ・ウォッチングができます。

東大通りから公園の駐車場に入って直ぐの所には、尾が針のように長いオナガガモがいます。オナガガモは非常に人に慣れていて、人が池のそばにいくとエサをくれるのではないかと近寄ってきます。そのまま池に沿って先に進みます。進むにつれて池が大きく広がって、沢山のカモが水面に浮かんでいるのが見えてきます。多くのカモは頭を体に着けて寝ているようです。

茶色の頭でおでこが黄色いヒドリガモ、くちばしがショベルのように広く大きなハシビロガモが水面に浮かんでいます。緑色でナポレオンの帽子のような頭のカモは、ヨシガモです。ヨシガモは比較的珍しいカモです。霞ヶ浦でも見ることができますが、岸から遠く離れた湖面に浮いているので、望遠鏡が必要ですが、乙戸沼では肉眼でも見ることができるのです。

その他には、全体が灰色でお尻の黒いオカヨシガモ、くちばしの先が黄色のカルガモが見えます。数は少ないのですが、背中が明るい灰色で頭が赤茶色のホシハジロ、くちばしが黄色で頭が緑色のマガモ、目の周りが緑の小さなコガモなどを見ることができます。ということで、良く見ると9種類のカモがいました。

さらに寒くなってくると、パンダガモとも呼ばれる全体が真っ白で、目の周りが黒いミコアイサという潜水が得意なカモが池にやってきます。時折コハクチョウがくることもあります。その他、池にはカイツブリ、バン、オオバンなどの水鳥とアヒルやバリケン、ガチョウなどの家禽(家畜になった水鳥)がいます。

池をぐるりと回って一周してくると体も暖まって、楽しいカモ・ウォッチングも終わりになります。

乙戸沼のカモ

→乙戸沼で見られるカモ

【ワンポイント・メモ】狩猟について
11月15日、日の出より狩猟が解禁されました。期間は来年2月15日までの三ヶ月です。この期間、日の出から日没までの間は、狩猟可能な場所で、狩猟が行われています。バードウォッチングなどで野外に出るとき、特にアシ原や薮に入る時には、十分注意が必要です。

つくば市は学園都市域の研究機関、公共用地、住宅、学園都市建設以降の住宅地は銃猟禁止区域に指定されています。それ以外の地域は「乱場(らんば)」と呼ばれる狩猟可能な区域(狩猟地図の白地の部分)が多くなっています。

茨城県は自然が豊かなので、周囲の都県からもハンターが狩猟に来ます。つくば市も例外ではありません。ハンターは、だいだい色のベストや帽子をかぶっています。適正な狩猟を行うハンターが多いのですが、無法なハンターがいる場合がありますので、狩猟ができない場所でも注意してください。

道路や家屋に向けての射撃、ボートや自動車からの射撃、散弾銃の水平よりしたへの射撃、日暮後の狩猟などは、非常に危険で違法です。不審や不安を感じたら直接関わることなく、直ぐに警察に通報しましょう。

銃猟禁止区は、地域住民が市に要望しなければ設定されませんので、必要があれば自治会などで要望をまとめることが必要です。

2004年12月13日

片山秀策さんのプロフィール


北海道で暮らしていた時に、庭に来る鳥を見てバードウォッチングに開眼して以来、野鳥の虜に。

死ぬまでに日本で記録のあった鳥を全部見たいと不可能な企てに挑戦中。

日本野鳥の会茨城支部会員、NPO宍塚の自然と歴史の会監事、つくば農林野鳥の会代表幹事

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