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つくばでバードウォッチング 片山 秀策

第4回 公園で小鳥ウォッチング

つくば市内には、洞峰公園や梅園公園のように大小合わせて沢山の公園があります。そして、冬の公園には、想像以上に多くの種類の小鳥達がエサを探しにきています。

2回目にも書いたように、冬の公園は木々の多くが葉を落とし、鳥が非常に見やすくなっています。それでは、近くの公園にバードウォッチングに行ってみましょう。双眼鏡と簡単な図鑑があれば持って行きましょう。始めは双眼鏡なしでもかまいません。

公園についたら、どこでもいいですから立って目をつぶって、静かにして耳で音を聞いてみましょう。自動車の通り過ぎる音や人の声、風の音などに混じって、「ヒーヨ」、「チッ」、「ジュリ」、「チャッチャ」、「ギー」などという小さな声が聞こえてきます。公園で冬の寒さを耐えている小鳥達の声です。

冬の小鳥達は、小さな声で仲間達と情報交換しながら、タカやカラス、猫などの外敵を避けて暮らしています。この声を「地鳴き」といいます。初夏に「ホー ホケキョ」とさえずるウグイスも、冬の間は「チャッチャ チャッチャ」という地鳴きになります。

何種類かの鳥の声が聞こえたらば、目を開いて鳥を探してみて下さい。木の枝で動く小鳥や、植え込みの中で動く小鳥が見えるはずです。最初は直ぐに見つけることはできないかも知れませんが、ちょっと馴れてくると簡単に見つけられるようになります。大きなカラスが一番簡単に見つけられます。嘴の太く大きなカラスがハシブトガラスです。

つくば市内の公園では、ヒヨドリ、ムクドリ、ツグミ、キジバト、シジュウカラ、エナガ、メジロ、ハシブトガラス、ハシボソガラスなど10種類から20種類くらいの野鳥を観察することができます。洞峰公園などの大きな公園を一回りするとで、30種類から40種類くらいの野鳥に出会うことができるでしょう。

洞峰公園では偶数月の第二日曜日の午前8時半から、日本野鳥の会茨城支部主催の探鳥会が開催されています。集合場所は国道354沿いの赤塚公園駐車場です。

エナガ

【ワンポイント・メモ】つくば市の鳥「フクロウ」
つくば市制施行十周年を記念して1997年11月に市の鳥として「フクロウ」が制定されました。市民と中学・高校の生徒のアンケート結果を基に選定委員会で決められました。

フクロウに決まった理由は、「神社、お寺などの大きな木の洞に営巣する猛禽で、農業被害を起こすネズミなどを狩ることから益鳥であり、ギリシャ神話で知恵の神ということで研究学園都市にふさわしい」ということです。

実際、フクロウは農村・人里環境を代表する鳥です。しかし、神社、お寺、屋敷の大きな木が少なくなっていて、数が少なくなっているので、オオタカ以上に保護の必要だと思われます。

不思議なことに市の鳥になってから、フクロウの目撃情報が増えています。関心をもって注意すると見えてくるものです。市の鳥になる前から中央公園の遊歩道にもフクロウのオブジェがありますが、知っていましたか。

2005年1月11日

片山秀策さんのプロフィール


北海道で暮らしていた時に、庭に来る鳥を見てバードウォッチングに開眼して以来、野鳥の虜に。

死ぬまでに日本で記録のあった鳥を全部見たいと不可能な企てに挑戦中。

日本野鳥の会茨城支部会員、NPO宍塚の自然と歴史の会監事、つくば農林野鳥の会代表幹事