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つくばでバードウォッチング 片山 秀策

第7回 春の鳥を見る

日中の長さがどんどん長くなり、気温も上がって待ちに待った春が来ました。つくば市内や周辺の湖沼で越冬していた、カモ達はもう北の繁殖地に向って旅立ちました。公園の原っぱのツグミや植え込みにいたアオジなどの冬鳥達も、気がついた時には、いなくなっていたりします。小鳥達も生まれ故郷に子育てのために帰ったのでしょう。

つくば市内では3月末頃からカラスが一所懸命枝をくわえて飛んでいるのが目撃されるようになっています。子育てのために巣を作っているのです。恋のシーズンに入り、シジュウカラが『ツッピ ツッピ ツッピ』、コゲラが『キッキキ キ』とさえずり、ヒバリが鳴きながら空高く昇っています。

満開の桜の木の下に、ヒヨドリが蜜を吸うために食いちぎった花が沢山落ちています。スズメにも利口なのがいて、ヒヨドリの真似をしています。 ヒヨドリが食いちぎった桜の花

この時期は、つくば市周辺で繁殖する夏鳥が戻ってきます。それだけでなく、北の繁殖地に行く途中の鳥達が通過します。このように通過する鳥を『旅鳥』といいます。旅鳥の中には、思いもよらない珍しい鳥がいることがあります。連休のころには、つくば市の中央公園の池でカワセミの仲間のアカショウビンが観察されていたり、渡りの途中のタカが、木の枝で羽を休めていたりするので、散歩も気が抜けません。

これまで紹介した場所でも春の鳥達を見ることができます。ちょっと気分を変えて、牛久市の牛久自然観察の森まで足を延ばすのもいいでしょう。自然観察のために整備された自然公園で、駐車場、ネーチャーセンター、トイレなどの施設が整っています。ネーチャーセンターでは、双眼鏡の貸し出しもあって、散歩感覚でバードウォッチングができる場所です。

観察路を進んで行くと、足元にスミレが咲き、花を探してチョウチョが舞っています。森の中では、渡りの途中のセンダイムシクイキビタキなどに出会えるかも知れません。池のハイド(観察用の隠れる場所)の穴をのぞいてみると、カワセミと目があったりします。ゴールデンウイークころには、ネーチャーセンターの近くのフクロウ用の巣箱で、今年もフクロウが子育てをしているかも知れません。運が良ければ白い綿毛のフクロウの雛に会えるかもしれません。

牛久自然観察の森では、毎月第3日曜日の午前9時半から12時にバードウォッチングの案内をしています。

【ワンポイント・メモ】鳥の鳴き声

野鳥は繁殖期になると綺麗な声で鳴き始めます。これを囀り(さえずり)といいます。冬にはできるだけ見つからないように小さな声で鳴きます。これを地鳴き(じなき)といいます。

鳥の姿は見えなくても鳴き声が判ると、楽しみがまします。昔から鳥の鳴き声を言葉で表現したものがあります。例えば、ウグイスの「法、法華経」はだれでも知っていると思います。これを「聞きなし」といいます。

本当の鳴き声とは違うのですが、さえずりの雰囲気が良く表されています。有名な聞きなしには、つぎのようなものあります。

ホオジロ 『一筆啓上つかまつり候』または『札幌ラーメン味噌ラーメン』
ツ バ メ 『虫食って土食って口しぶーい』
コジュケイ 『ちょっと来い、ちょっと来い』
ホトトギス 『特許許可局』または『天辺欠けたか』
フクロウ 『ぼろ着て奉公』または『五郎助ほー』
キジバト 『鉄砲,鉄砲』または『ででぽぽっぽ』
メ ジ ロ 『長兵衛忠兵衛長忠兵衛』または『チルチルミチル』
ヒ バ リ 『日一分、日一分、利取る月二朱』または『天まで昇ろう、天まで昇ろう』
センダイムシクイ 『焼酎一杯グイーッ』
サ シ バ 『天気えー』
イ カ ル 『お菊二十四』

2005年4月8日

片山秀策さんのプロフィール


北海道で暮らしていた時に、庭に来る鳥を見てバードウォッチングに開眼して以来、野鳥の虜に。

死ぬまでに日本で記録のあった鳥を全部見たいと不可能な企てに挑戦中。

日本野鳥の会茨城支部会員、NPO宍塚の自然と歴史の会監事、つくば農林野鳥の会代表幹事

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