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つくばでバードウォッチング 片山 秀策 | ![]() |
第9回 初夏の筑波山 「夏は来ぬ」という歌は「卯の花のにおう垣根に時鳥(ホトトギス)またも来鳴きて・・・」から始まります。旧暦四月の卯月の終わり頃、新暦の五月末に、ウツギの白い花が咲くのを待っていたかのように、ホトトギスがつくばに帰ってきます。ほとんど同じ頃にカッコウも戻ってきて、アパートの上のアンテナで「カッコウ、カッコウ」と鳴き始めます。今年は5月21日にホトトギスの声を聞いています。 ホトトギスは、カッコウと違い飛び回りながら「キョキョ、キョキョキョ」と鳴いています。不思議なことにホトトギスは真夜中にも鳴きながら飛び回っています。つくば市周辺では、ホトトギスはウグイスに、カッコウはオオヨシキリ、オナガなどに宅卵するのではとないかと思います。 さて、ちょっと早起きして初夏の筑波山に行ってみませんか。初夏のバードウォッチングは朝起きが最低条件になります。鳥たちは日の出前後から一生懸命さえずり始め、活発に動き回ります。日が高くなってくると静かになってしまいます。目標は午前6時には現地で動きたいものです。 表筑波の筑波山神社または、つつじが丘の駐車場から頂上を目指すコースと、真壁町の裏筑波キャンプ場に向かう道の途中から頂上に向かいユースホステルの跡地に車を止めて、頂上に向かうコースがあります。体力に自信がなくて、鳥のコーラスを聴くのであれば、裏筑波のコースがおすすめです。
筑波山頂には、朝の早い時間から沢山の人が登ってきているので驚きます。始発のケーブルカーが着く頃には、人が沢山になってきてバードウォッチングどころではありませんので、山を下りることにしましょう。 【ワンポイント・メモ】鳥の声のCD バードウォッチングをしていると野鳥の色々なことが知りたくなります。姿は図鑑で判るのですが、なかなか判らないのが鳥の声です。スキャントークという機械で鳥の声も聞くことのできる図鑑が文一総合出版から発売されています。 もっと沢山の鳥の声を知りたい場合には、鳥の声のCDを利用しましょう。鳥の声のCDは、日本で一番沢山の鳥を収録している小学館の『日本野鳥大鑑 鳴き声420』を始めとして、ダイソーの100円のものまで何種類も発売されています。 つくば市内の書店にも何種類かのCDやCDブックスの在庫があります。日本で発売されているまたは、発売された野鳥の声のCDのリストが公開されています。一度のぞいてみてはいかがでしょうか。 2005年6月13日 |
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片山秀策さんのプロフィール | ![]() |
死ぬまでに日本で記録のあった鳥を全部見たいと不可能な企てに挑戦中。 日本野鳥の会茨城支部会員、NPO宍塚の自然と歴史の会監事、つくば農林野鳥の会代表幹事 |