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つくばでバードウォッチング 片山 秀策

第21回 サギのコロニー

梅雨に入りじめじめとした日が続いていますが、木々の緑が濃くなり夏の装いとなってきました。6月21日は夏至で、一年で一番日の長い日になります。根性なしの私にはできませんが、日の出の頃に早起きして公園を散歩すると、鳥たちのさえずりを聞くことができるでしょう。

竹園ショッピングセンターの近くで、アパートの屋上のアンテナの上でカッコウがさえずっていました。野鳥の繁殖期は、最盛期を過ぎていますが、親鳥は餌運びや巣立ち雛の教育に余念がないようです。巣立ち雛は、一月足らずの間に、親鳥について餌の取り方から、身の守り方まで生活の基礎を覚え無ければならないので大変です。

今回は、サギのコロニーを見に行きたいと思います。ダイサギやコサギなどサギの仲間は、集団で繁殖をする特徴があります。そのような集団営巣地を「コロニー」とか「サギ山」と呼びます。地名で「鷺」という文字が入っている場所はサギ山があったのではないでしょうか。

サギのコロニーは、宅地造成などで雑木林が無くなってきたり、人家が近くにできると糞が臭いとか声がうるさい、洗濯物が汚れるということで、木を切られたり音で追われたりと場所が限られてきています。昔は数千羽の巨大なコロニーがあったようですが、安住の地をどんどん追われてしまい、河川敷や雑木林の奥などに分散してしまっています。

一昨年、千葉県で営巣中のサギのコロニーが、無法な住人によって、重機でつぶされるという悲劇が起こりました。つくば市でもサギのコロニーの問題が新聞にも載ったことを覚えている方がいると思います。

ではサギのコロニーを探してみましょう。コロニーには沢山のサギが出入りするので、空を見ていてサギが沢山飛んでいる場所を探しましょう。特に朝晩は、餌場に通勤(?)するので、分かりやすいと思います。コロニーに近づくとギャ、ギャとかグェ、グェといった声が沢山聞こえてきます。

一番近いつくば市のサギのコロニーは、乙戸沼の北側の土浦市との境界に近い場所にありますので、探してみてください。コロニーを見つけたときには、繁殖の邪魔をしないようにできるだけ離れて、双眼鏡や望遠鏡で観察しましょう。コロニーに近づいても、魚を食べているので糞は臭いし、頭の上から糞爆弾が落ちてきたりと、いいことは何もありません。

サギのコロニーでは、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギ、アオサギ、ゴイサギなどが、少しずつ時期をずらして繁殖しています。といっても、ピークがずれるだけですから、卵を抱いていたり、生育ステージの違う雛を見ることができます。

中でもチュウサギは、「日本の絶滅のおそれのある野生生物(通称レッドデータブック)」では「準絶滅危惧」に指定されていて、存続基盤が脆弱な種です。

このコロニーは、市街化調整区域ですが、十年特例などで周辺に住宅が建ち始めているので、早晩、悪臭や騒音の問題で追い出しが始まるのではないかと心配になっています。

2006年6月20日

片山秀策さんのプロフィール


北海道で暮らしていた時に、庭に来る鳥を見てバードウォッチングに開眼して以来、野鳥の虜に。

死ぬまでに日本で記録のあった鳥を全部見たいと不可能な企てに挑戦中。

日本野鳥の会茨城支部会員、NPO宍塚の自然と歴史の会監事、つくば農林野鳥の会代表幹事

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