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つくばでバードウォッチング 片山 秀策

第39回 乙戸沼でのバードウォッチングは楽しい

大寒が過ぎて、非常に寒くなってきました。北国では雪が積もり、池などに氷が張ってきたようで、急にツグミやカモ達が増えて来ました。ツグミなどのように地面で餌を摂る鳥は雪が降ると餌が摂れなくなるので、餌を求めて雪がない場所に移動してきます。

カモやハクチョウの仲間は、水面に氷が張ると餌を摂ったり、外敵を避けて休んだりすることができないので、開水面がある場所を探して南下してくるのです。

このコラムの開始直後の第3回に「公園でカモ・ウォッチング」として乙戸沼のカモを紹介しましたけれど、3年ほど前になっていますので、もう一度乙戸沼と周辺の農地でのバードウォッチングについて紹介したいと思います。

乙戸沼は、つくば市の中心部から東大通りを荒川沖方向に向かう途中にある農業用の貯水池で、池の周囲は公園として整備されています。休日は子供達が遊具で遊んだり、フリーマーケットが開催されたりしています。つくば市民も花見などで一度は行ったことがあるのではないでしょうか。


空から見た乙戸沼

冬の乙戸沼の見所はなんといっても、沼にやってくるカモです。マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、ミコアイサの10種類ものカモを見ることができる場所は、つくば市周辺ではそれほど多くありません。カモについては、第3回のコラムの写真をご覧ください。

その他、コハクチョウが見ることができますが、年によって見ることのできないこともあります。今年は、オオハクチョウ、コブハクチョウを見ることができました。ハクチョウについては、「第15回 ハクチョウを観る」をご覧いただけると、種の違いが判ります。


沼の水面に浮かぶカモ達

なんといっても乙戸沼の良いところは、沼がそれほど大きくないので、非常に近くでカモを見ることができることです。霞ヶ浦にも沢山のカモが居ますが、土浦周辺は湖面以外は銃猟できるので、カモは湖岸からずっと離れた場所にいることが多いのです。

乙戸沼では、双眼鏡でじっくり観察できる美しいヨシガモも、霞ヶ浦では数百羽の群がいますが、200mほど沖にいるので望遠鏡が必要になります。

下の写真のように、ハシビロガモが、前を泳ぐ鳥の足で巻き上げたプランクトンなどを次の鳥が嘴で漉して食べるので、電車のようにつながっている姿などを間近に見ることができます。


ハシビロガモの電車ゴッコ

公園をでて、乙戸沼から流れ出す乙戸川の両側にある畑、水田、雑木林などでは小鳥を見ることができます。現在、国道6号線バイパスの工事が行われていますので、工事現場に入らないようにして観察します。

下の記録は、1月19日の土曜日に、2時間半ほどの間に見ることができた鳥のリストです。42種類の野鳥を観察できました。公園の縁でタカがムクドリを食べた跡を見つけました。

この他、コジュケイやキジなども見ることができるはずで、毎週観察していると、冬の間で50種以上の鳥を観察することができます。。

1月1日には、コブハクチョウが一羽、コハクチョウの群の中に混じっていました。

【場 所】 乙戸沼公園と谷津田

【年月日】 2008年1月19日(土)
【時 刻】 8:30〜11:00
【天 候】 晴
【環 境】 雑木林、池、アシ原、水田、畑
【観察種】
1. カイツブリ           15. ミコアイサ           29. ツグミ
2. カワウ               16. バン                 30. ウグイス
3. コサギ               17. オオバン             31. エナガ
4. アオサギ             18. タシギ               32. シジュウカラ
5. オオハクチョウ       19. キジバト             33. メジロ
6. コハクチョウ         20. カワセミ             34. ホオジロ
7. マガモ               21. コゲラ               35. カシラダカ
8. カルガモ             22. ハクセキレイ         36. アオジ
9. コガモ               23. セグロセキレイ       37. カワラヒワ
10. ヨシガモ             24. タヒバリ             38. シメ
11. オカヨシガモ         25. ヒヨドリ             39. スズメ
12. ヒドリガモ           26. モズ                 40. ムクドリ
13. オナガガモ           27. ジョウビタキ         41. ハシボソガラス
14. ハシビロガモ         28. シロハラ             42. ハシブトガラス

2008年1月30日

片山秀策さんのプロフィール


北海道で暮らしていた時に、庭に来る鳥を見てバードウォッチングに開眼して以来、野鳥の虜に。

死ぬまでに日本で記録のあった鳥を全部見たいと不可能な企てに挑戦中。

日本野鳥の会茨城支部会員、NPO宍塚の自然と歴史の会監事、つくば農林野鳥の会代表幹事

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