ACCSキャンペーン
つくばもん
読み物
つくばでバードウォッチング 片山 秀策

第42回 バードウォッチングの秘けつ

水戸市の千波湖で、4月中にコクチョウとコブハクチョウが14羽殺されるという事件が起こりました。公園に植えられているチューリップなどの花をちぎったり、切り倒したりという事件も各地で起きています。動物や植物を見て心が安まるというのが人として普通の感情だと思いますが、それを破壊や殺戮の対象としてみるような気持ちになるというのは良く理解できません。目立ちたいだけの愉快犯として片付ける訳にいかないでしょう。

自然を大切にしようという人が多くなっていて、公園のスズメやハトと人の距離が近くなっていて、良いことだと思っていましたが、心ない人がいるのはとても悲しいものです。

さて、気分を取り直して、バードウォッチングの話題に入りたいと思います。今年も野鳥の子育てのシーズンに入ったようです。電線の上で、スズメやツバメの交尾をよく見るようになっています。「えっ、そんなところは見たことがない」とよくいわれますが、それは見ていないから、見えないのです。

見えるというのは、目から入ってきた画像情報を脳が処理した結果なのです。ですから、見る必要のないものや、見たいと思わないものは、見ているけれど、見えないのです。人の脳は非常に良くできているので、不必要なものはノイズとして取り除いてくれるのです。

以前にも書いたのですが、多くの人は、太陽や満月の大きさを皿や鍋の蓋くらいの大きさに感じる人がおおいのですが、実際の太陽や満月の大きさは、腕を伸ばして手に持った5円玉の大きさしかないのです。これも、意識して見ているので、脳が拡大した画像にしてくれているのです。


太陽は指でつまめる程の大きさ

バードウォッチャーは、鳥を見ようと意識しているので、普通の人が普通の風景としてしか見ていない中から、簡単に鳥を見つけることができるのです。さらに、双眼鏡とか望遠鏡という道具を補助に使うことで、よりよく見えるようになるのです。

もう一つ、見たことのない鳥を一度見ると、不思議なことに次から簡単に見つけることができるようになります。それは、見た鳥のイメージが脳に記憶されて、簡単に取り出せるようになっているからでしょう。

ということで、バードウォッチングの秘けつは、「鳥に関心を持ってよく見ること」なのです。非常に単純なことですが、何ごとも基本は簡単なことなのかもしれません。


キビタキなどが街の公園を通過していきます

4月から5月の初めにかけては、つくば市を渡り鳥が通過します。注意して見ていると色々な鳥に会うことができますので、楽しんでみてください。

今年のバードウイークは5月10日から19日となっています。各地で色々なイベントが予定されています。東京港野鳥公園では、「東京バードフェスティバル2008」が開催され、展示や講座などが用意されています。家族連れでいってみてはいかがでしょう。

2008年5月1日

片山秀策さんのプロフィール


北海道で暮らしていた時に、庭に来る鳥を見てバードウォッチングに開眼して以来、野鳥の虜に。

死ぬまでに日本で記録のあった鳥を全部見たいと不可能な企てに挑戦中。

日本野鳥の会茨城支部会員、NPO宍塚の自然と歴史の会監事、つくば農林野鳥の会代表幹事

バックナンバー(2010年2月まで)へ