第34回
サンチャゴ巡礼道900キロの旅 Part6 ホンタナス〜
6月12日(月) ホンタナス〜ボアデイ−ジャ・デル・カミーノ 46,063歩(しっかり42,962) 29キロ
ホンタナスを早朝発って8時ごろ遺跡のあるカストロヘリスを通過<サン・アントン修道院の廃墟>城門をくぐる。
カストロへリスを通過してフィテロの橋に辿り着く。ここにある教会はマルタ騎士団が運営している宿で疲れて辿り着いた巡礼者に足を洗ってくださるとか?そういえばTVの番組で壇ふみさん、つい最近ではNHKの世界遺産でもあの細長い教会の中で洗っている風景を見かけましたが、私が訪れた時は教会内の見学をさせて頂いたがそのような経験は出来なかった。
橋を渡ればブルゴス県とも別れを告げバレンシア県に入る。今日の宿はボアデイ−ジャ・デル・カミーノ。私的に夢のアルベルゲと称している。米山智美著「スペイン巡礼の道を行く」の中に書かれている宿を見たとき是非宿泊したいと思っていた。下調べをしていても、いつもその場所をみつけ出せるとは限らない。延々と続く大地、太陽に耐えながら歩いていると情報などどうでもよくなる。ホタテの道しるべとBarの文字を頼りに歩く巡礼者である。
ボアデイ−ジャ・デル・カミーノに辿り着いた時入り口にあった宿に入る気がしない(私には時に霊感?のようなものがハシル!?)先へ進むと間もなく又宿があった。暑さにヘキエキしながら疲れも限界寸前!中に入ると庭の中央にはプールがある、それに洗濯物の満開色だった。奥へ進むとテーブルでくつろぐ巡礼者達。
馴染みの顔と目が会う!“やあ到着だね!”“おめでとう!日本からようこそ”私たち3人を拍手で迎えてくれた。ちょっと照れるなぁ(#^.^#)
この頃になると私たちは巡礼仲間ではちょっとした有名人になりつつあった(スペイン中でないのがかわいいでしょホッ)道端で休憩していると40前後の初対面の巡礼者から“貴方達が日本から来た3人ですね”
「えっ!私達をご存知?」“ハイ3人で歩いている日本の女性は強いとの噂をききました、初めまして!
ブエンカミーノ!”「ウム!強い?ムムヤマトナデシコの私達が?日本の女は辛抱強いんですよ」 米山さんの本に出ている庭、ジョージクルーニ似のオーナーと息子エドワードここは夢のアルベルゲ!
神様って本当にいるのかも?なんて思ってしまいました。いかにもスペイン的なオーナーは優しく迎えてくれました。受付をお願いすると“マアマア疲れただろう?ジュースでも飲むかい?”そういえばのどがカラカラでした。“シイシイグラシアス ポルファボール”(ハイありがとうお願いします)グビグビグビ・・・・
のどの渇きが落ち着くと心の中は早くベッドを、シャワーを、洗濯をと言いたいのです。
オーナーはそんなことはお構いなしにゆっくりと仕事をこなしていきます。エドワードはジュースを運んできてから愛犬と写った本の一ページを自慢げに見せてくれます。私だってこれを見たから来たのよ!
夕食はここで頂くことにしました。巡礼メニュー8ユーロです。
その夜テーブルに着くと日の丸をあしらったエドワードの心づくしのテーブルセッテイングでした。
今夜も又心が更に優雅になり就寝! |
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6月13日(火) ボアデイ−ジャ・デル・カミーノ〜カリオンデ・ロス・コンデンス 40,490歩(しっかり35,867)25.2キロ
暗いうちに出発。月明かりを頼りに歩く。8時ごろにフロミスタに到着バルで朝食!チェック時に
カウンターのお嬢さんにペットボトルを差し出しお水を頂く。巡礼が始まった頃はミネラルウオータを購入していたがすっかり私たちもスペインの住人になったようである。水道の水で十分である。
国道沿いに出来たセンダという巡礼道を3人で歩き続ける。変だ!誰も来ない?間違えた?
そんなはずはない!確かに両脇にホタテマークのあるセンダ道を歩いている。
ところが、レヴェンガ・デ・カンポスで休憩をとり間もなく右の方からオリビアとフランスのオッちゃんが出てきた。オリビアはパンプローナから前後しているマドンナ的な存在のスイス人です。
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≪このオッちゃんフランス語を話せない者を馬鹿にしているように見受けられる。好奇心旺盛なぶらりはオッちゃんに会うたびに“ボンジュール!”と声をかけるようにしている。すると“Non!
Bonjour”と講義が始まる。このオッちゃん片言だが英語は話せる。≫又横道にそれてしまいました。
「オリビア何処から来たの?」“貴方達こそ何処を歩いていたの?私たちは古い教会を見ながら歩いていたの”ああ!成るほどそれで誰もこの道を歩いていなかったのだ!信心の無い私達を神はお呼びに成らなかったのだ!

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歩き始めて13日目、途中曇り空からにわか雨が降り出すが、直ぐに止んだ。初めてパラリと雨です。11時ごろビジャルカーサル・デ・シルガに到着。本日ここで教会横の名物親父さん「パブロの店」でのランチを楽しみにしていたが13時半開店だそうだ。諦めて開いているバルで昼食!
食後、にわか雨のせいかちょっと蒸します。センダの道を再びひたすらカリオンデ・ロス・コンデンスを目指し歩く。13:30に到着。
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例のごとくシャワーと洗濯を済ませて町へ。
通りのバルの窓辺にハンサムさん!フランス人のオウガステインだ。彼はこの巡礼を終えてから将来の進む道を考えたいと言っていた20歳の青年である。今頃進路は決定しているのだろうか?そうだこの写真も送ってない。
巡礼者、地元の子供たち、カリオンデ・ロス・コンデンスはいろんな顔を持って日が暮れていく。 |
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2006年2月27日
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